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ビタミン

ビタミンは、糖質・脂質・タンパク質が機能するためには不可欠な有機化合物の総称です。生体内で合成できないか、きわめて合成されにくい為、食物などから摂取しなければなりません。

ビタミンの名称そのものは、1911年にポーランドのC・フンクが米糠のエキスから”白米病”に有効な物質を遊離して、それが炭素・水素・窒素からなるアミン(Amine)であると考え、生命(Vita)に必要なアミン、すなわち「ビタミン」と命名したことに始まる。

1910年に農芸化学者の鈴木梅太郎が、米食中心の東洋諸国に脚気が多いという事実を突き詰めて、精米時に捨てられる米糠に脚気を防ぐ成分が含まれることを発見、その成分を「アベリ酸」(翌々粘「オリザニン」と改名)と名づけました。これがビタミンB1の発見です。

ついで米国のE・マッカラムやH・スティーンボックらは、牛乳やバターなど油脂分の中にも有効成分の存在を認め、前記のオリザニンを含むこれら未知の成分を「脂溶性A」「水溶性B」と名付けました。さらに1918年、米国のL・メンデルらはオレンジの酸性水溶性エキスに壊血病を防ぐ成分を発見、その翌年に英国のJ・ドラモンドがこれを「水溶性C」と名付けると共に、これらを「ビタミン」と総称し、それぞれA・B・Cと符号をつけて呼ぶことを提案しました。以後、順次発見されていく過程でアルファベット符号が付けられてきたが、後にそれがビタミンでないと判明したり、あるいは別の化学名で呼ばれることになったりしたことから、現在認められている13種のビタミン類(脂溶性のビタミンAビタミンDビタミンEビタミンK、水溶性のビタミンB1ビタミンB2ビタミンB6ビタミンB12ビタミンCナイアシンパントテン酸葉酸ビオチン)のアルファベット符号は飛び飛びです。また、それらのほかにコリンイノシトールビタミンPビタミンUなどが「ビタミン様作用物質」として扱われています。

ビタミンは、必要量はわずかですが必須の栄養素である。水溶性のビタミンは取りすぎた分は排泄されるが、脂溶性の場合は過剰症が心配されます。

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