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セレンは人の必須微量ミネラルの一つです。近年、特に注目を浴びている元素です。
まず、老化をはじめ、多くの疫病の原因になる活性酸素の発生を抑え、過酸化脂質を取り除く抗酸化剤としての役割は見逃せません。さらに、ガンの発生を抑え、転移も防ぐほかに、狭心症や心筋梗塞の予防に役立ち、高血圧や動脈硬化、白内障、関節炎、筋ジストロフィー、精力減退などに有効な栄養素であり、若返り効果が抜群だということがわかってきたためです。
セレンは色々な野菜に含まれていますが、その量は微々たる物です。比較的多いとされているのは、高麗ニンジン、ニンニク、たまねぎなどです。他に、バター、ニシンの燻製、ワカサギ、小麦胚芽、ブラジルナッツにも割合多く含まれています。
高血圧や動脈硬化に関するセレニウムの作用については血圧をコントロールするホルモンの一種プロスタグランジンを体内で産生するのに欠かせないミネラルであり、血管を拡張させたり、血液が固まるのを防いで、動脈硬化や血栓症を防ぐ効果があると考えられています。
セレンの1日の所要量は成人男性で45から60μg、女性は40から45μgですが、日本人での欠乏の心配はほとんどありません。許容上限摂取量は250μgです。