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ゲルマニウムという元素は1886年、ドイツのウィンクラーが銀鉱石を分析中に新元素を発見、これを祖国(ゲルマニア)にちなんで「ゲルマニウム」と命名したものです。
以来、金属とも非金属ともつかぬ元素で化学的にもトック主な挙動を示すことから、有機ゲルマニウム化合物が生体に特徴的な役割を担うと考えられてきました。その半導体としての性質を応用した高性能検波器が発明された1940年頃からは電子工学の飛躍的発展に貢献しましたが、ゲルマニウムの生理活性作用については、アメリカのハメットやメイヤーらが無機ゲルマニウム(二酸化ゲルマニウム)の貧血や腎毒性について22年に報告して以来、特に見るべきものはありませんでした。
ゲルマニウムが石炭にも含まれていることは1930年代に既に知られていましたが、その生物学的意義については注目されませんでした。しかし50年代半ばごろから、植物中に含まれているゲルマニウムの研究が進み特に、いわゆる生薬と分類される植物に多く含まれていることを確認しました。
ゲルマニウムの生理活性に関する研究成果としては、X線によると突然変異の抑制作用、化学物質による発ガンや各種ガンに対する抗がん作用、抗ウィルス、免疫調節、鎮痛、抗炎症、抗酸化作用などに及び、臨床においても肺がん・女性性器ガンなどの各種ガン、肺疾患、慢性関節リュウマチ、骨粗鬆症などへの適応といった多くの臨床報告があり、特に慢性疾患や痛みを伴う疾患に対するQOLの改善効果が注目されています。
現在、有機ゲルマニウムは健康食品の素材として製品かも実現しています。その安全性は高く、生体の機能を適正に調整しつつ健康維持に貢献する「科学された健康食品」としての評価も定着しました。なお無機ゲルマニウムは毒性があり、また有機ゲルマニウム化合物でも、厳格な安全性試験によってその安全性が保障されたもののみを使うべきです。