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プロポリス

プロポリスは、ミツバチの巣から取り出される樹脂状の物質で”蜂ヤニ”とも呼ばれます。ミツバチはユーカリや松などの植物から集めた樹液に、自ら分泌する唾液の酵素を混ぜ合わせ、さらに蜂蝋や花粉を加えることによってこれを作り、巣の入り口や内面などに塗りつけるのですが、これは巣の内部を滑らかにする為だけではなく、外部からの細菌の進入を防ぎ、巣の中を清潔に保つ働きをする為であると考えられています。

事実、プロポリスには卓越した殺菌・消毒作用が認められていますが、その語源が「ポリス(都市国家)のプロ(前面)」(を守る)というギリシャ語に由来していることからも明らかなように、その顕著な働きは既に紀元前から知られていました。古代ギリシャの哲学者・アリストテレスの「動物誌」には、プロポリスがいわゆる感染症などの治療に適していることが記されています。

古くからその存在を知られ、特にヨーロッパを中心に民間薬として用いられてきたプロポリスが日本の健康食品の桧舞台に踊り出たのは、1985年に名古屋で開かれた国際養蜂会議において、感染症や関節炎などにプロポリスを使った治療成績が発表されたことがきっかけです。これに触発された形で、以後引き続いてその多彩な効力が内外から報告される過程で徐々に関心が高まり、例えば、@種々の菌に対する抗菌性、A鎮痛、B抗炎症作用、C組織再生の促進、D酸化防止の働き、E血液浄化作用、F免疫力の増強、G麻酔作用などが相次いで明らかにされました。具体的には糖尿病、胃腸病、関節炎、アレルギー性疾患、循環器障害、呼吸器障害、白内障、歯槽膿漏、痔、火傷、皮膚炎などの多彩な改善効果です。いずれも経口投与が基本ですが、目的によっては外用(塗布など)される場合もあります。

医薬品の中に抗生物質があるのにあえてプロポリスに注目する理由を、ドイツの研究者ハーブスティンが「抗生物質はウィルスや真菌類にはあまり役に立たないが、プロポリスには期待が持てる。また、細菌は抗生物質に対する耐性をつけるが、プロポリスに対する耐性については全く知られていない」と示唆に富む指摘をしている点は興味深いところです。

こうしたことから明らかなように、従来プロポリスの効果としては抗菌作用や抗ウィルス作用に対する関心が強かったのですが、ここへ来てプロポリスが健康食品の主役級へと躍進した原動力となったのは、91年9月の第50回日本癌学会総会で国立予防衛生研究所の発表した研究が、「プロポリスから抗癌物質を発見」というニュースとして大きく報じられたことによる。その後、抗癌物質が懸命に模索される状況下でプロポリスには熱い期待が集まり、多くの基礎研究や臨床報告が積み重ねられています。

プロポリスはミツバチの力を借りて得られるのであるが、原産地に生えている樹種やミツバチの種類によって含有微量成分に差異が生ずることが指摘されており、日本では早くから継続的に導入されてきたブラジル産品が定評を得て、主流となって今日を迎えています。製品によって一定ではないが、成分は50から55%を占める樹脂を筆頭に、蜜蝋30%、精油8から10%、花粉5%のほか微量の有機酸や脂肪酸アミノ酸ビタミンミネラルなどを数えます。それらの中でも、上記のような効果に差が認められるのは樹脂の構成成分の相違によるものと考えられ、丹念な分析研究が随所で行われています。その結果、各種のフラボノイド(植物色素)やアルコール、有機酸、エステル、クマリンなどの存在が明らかにされているが、それぞれの微量構成成分を併せると数百種を超え、成分と効果との対応は検証しきれていないのが現状です。

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