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シイタケ

シイタケは日本人の食生活に欠かせないキシメジ科の食用菌で、江戸時代中頃には既に栽培されていましたが、原木栽培やおが屑栽培などの人工栽培法が確立したのは昭和に入ってからで、昭和30年代以降は年間を通じて生シイタケが供給されています。

中国でもその香りや味が好まれ古くからその健康効果が認められてきました。「中国葯用真菌」には「気力を高め、五風(風邪・中風・通風・瘋癲・頭痛)を改善し、血液を固まらないように保ち、体内の余分な水分を防ぎ、気力を調える。そして肝硬変を予防し、血中コレステロールを下げ、動脈硬化や血管の弱くなるのを防ぎ、常食すれば癌を予防できる」と記されています。この記載の正しいことは日本の現代医学でも立証済みで、子実体から抽出されたレンチナンという多糖類は、抗がん剤として認可(胃がんの注射薬、1985年)されています。レンチナンはまた、その他の機能として、抗菌、エイズへの有効性を含む抗ウィルス作用、免疫細胞の活性化(生体防衛機能の増強)作用などが見出されています。

シイタケは栄養的にはビタミンDの前躯体であるエルゴステロールの含有量が多く、これがカルシウムの吸収を高めるほか、がん細胞周辺の血管新生を阻害して抗がん作用を示します。また、ビタミンB1は心臓肥大を防いで炭水化物の代謝を促進し、ビタミンB2は脂肪の過酸化を抑制して動脈硬化を防ぎ、ビタミンB6は皮膚炎・貧血・糖尿病などに有効です。さらにカリウム食物繊維などの相乗効果による抗血栓作用、さらにエリタデニン(レンチナシン)という拡散誘導体の働きも加わって、血行改善、血中コレステロール値の改善、高血圧、動脈硬化、肥満、便秘、美容等への効果が期待されています。

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