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烏龍茶は痩せるお茶としてブームを作り、今や一般飲料として完全に地歩を築きました。典型的な半発酵茶で、いわば緑茶と紅茶の中間のお茶です。「烏龍」の名は発酵によって茶の葉が烏のように黒くなり、形も萎縮して曲がりくねり、龍に似ているためです。
烏龍茶の製法には微妙な感覚が要求され、長年の経験が生かされています。発酵は生茶を粉砕せずに日光に当て、さらにその後、室内で葉を萎えらせながら葉内の酵素活性を高めます。この過程で生葉中にはない香気成分(ネロリドール、インドール、ジャスミンラクトンなど)が発現すると言われています。半発酵の烏龍茶は緑茶と異なる点も多く、例えばカフェインが少ない。また緑茶は宵越しの茶は飲むなといい、これはタンニンの解毒・殺菌作用が弱まる為であるが、烏龍茶は解毒・殺菌作用が変質しない為宵越しの茶としても飲めます。さらに長期保存しても緑茶のように変質する心配は少ないなどの特徴があります。
烏龍茶の効用としてよく知られているのが肥満防止作用です。烏龍茶に含まれるサポニンが膵臓から分泌されるリパーゼの働きを阻害して脂肪の吸収を遅らせ、肥満予防に効果があることを明らかにしています。この他、烏龍茶には花粉症などアレルギーに効果があることも最近の研究で明らかになってきました。烏龍茶に含まれているカテキン類がアレルギーの原因となるヒスタミンの放出を抑制すると見られています。緑茶や紅茶より烏龍茶の方が改善効果が強く、特に烏龍茶の茎に含まれているカテキン類からは高い効果が得られたという。